宮本伸一のブログ

2020年7月 文教委員会

○ 文京区子ども読書活動推進計画

2020年7月27日に行われた文教委員会での私の質問・答弁についてご紹介します。

今回の委員会では報告事項のみで、「文京区子ども読書活動推進計画」についてでした。

◯宮本委員 御報告ありがとうございます。
この子どもの読書活動の推進に関する法律の理念のところにも明確に書かれていますが、子どもの成長にとって、また人格形成にとっても、大変に大事な取組と思います。今年度の予算にも計上されていましたので、この推進計画の見直しについてのしっかりと有意義な審議を検討委員会で行っていただいて、より良いものにしていただきたいと思います。
質問について、まず先ほど大きな課題として、中高生の不読率という部分もおっしゃっておりましたが、この辺をお伺いしたいんですけれども、今後、中学生になれば部活も始まりますし、また試験勉強もあったりして、当然忙しくなります。なので、読書の時間も取りづらくなるということは、必然的な流れになってしまうんですけれども、そうした中でも中学生、また高校生になっても読書の楽しさ、また親しみとか、また習慣とか、そういったものが小・中学校、子どものときから身についていければいいのかというふうに考えます。
具体的な取組として、9ページのところに書いてありましたが、学校における読書時間の確保。また、ブックリストの作成ということが書かれていましたが、中学生なんかにとっては、特に学校において読書時間を確保するというのは、短い時間であっても大変貴重なものかと思います。今実際どのように取り組んでいらっしゃるのか、またその効果等はどうなのかお伺いしたいのと、またこのブックリストについても今どのように行われているのか、またその効果もお伺いしたいと思います。

◯内藤真砂中央図書館長 今、委員からお話しいただきました中高生に読書を進めていくという部分につきましては、やはり根っこの部分から考えますと、いかに幼少期、小さなうちから本というものが身近にあって、そしてそれが中高生になったときに、もしかしたら忙しくて何らかの理由があって大変で、本をなかなか手にしていられないということがあったとしたとしても、心の中にこういったものがあるんだ、そういったものによって調べたり、読んだりすることができるんだということをちゃんと植付けておくというところが、非常に大切なのかというふうに考えております。

 そして、今御質問いただきましたブックリストの部分なんですけれども、こちらにつきましては、乳幼児からYA世代、いわゆる中高生世代ですね、成長段階に合った多様なブックリストの作成配布を行って、読書のきっかけとさせていただいております。
乳幼児向けとしましては、「えほんがすき」というタイトルのものを作成しておりますし、小学生向けには「読んでみましょう」ということで、こちらも新入生であるとか、そういったときにお配りしております。また、中学生向けには「yomitan」といいまして、中学生が読むに非常に適するような内容の本、そういったものも図書館の中で選定をしまして、各学校ごとに配布をして読書を促しているという状況でございます。

◯山崎教育推進部長 各学校での読書時間の確保ですけれども、朝や昼休み等に読書時間を設定している学校というのが、令和元年度の調査で小学校20校全校やっておりますし、小・中学校全校でそういった時間に設定しております。また、読書週間とか、読書月間等を設けて読書時間を確保しているというのも、ほとんどの学校で実施されているところでございます。

◯宮本委員 ありがとうございます。是非今後も、まず学校での読書時間の確保、工夫してより良いものにしていただきたいと思います。
また、中学生等に向けては推薦図書、ブックリストとして「yomitan」というものがつくられていると思いますが、これは評価というか、どうなんですか。生徒たちにとってどのように活用されているというか、効果は出ていますか。どうでしょう。

◯内藤真砂中央図書館長 中学生ぐらいになってきますと、今回の計画の中の前回のアンケートにもありますとおり、読む冊数自体が徐々に年齢が上がってくるごとに減っていくというところなので、「yomitan」をお配りして、そしてそれを子どもたちが見て、すぐさま読書につながっているかどうかというのは、なかなか数値的には出ていないところなんですけれども、ただこういうような面白い本があるんだと、中高生向けでもこういうような本があるんだということでの意識の啓発、そういったものには十分なっているんではないかというふうに感じております。

◯宮本委員 ありがとうございます。
中学生はまだこれから大人に向かっていく途中なので、大人からのより良い本の推薦というのは重要だと思います。また、そういった推薦図書した、また「yomitan」というものをつくることによって、どのように子どもたち、生徒たちが感じているのか、そういった感想も取りながら、より良いものにしていただいて、中学生、子どもたちの読書への活動を推進して、また親しみが深まるようにしていただきたいというふうに思います。
次の質問、最後の質問なんですけれども、いわゆる世界の名作とか、日本にも古典というものがありますし、日本の名作というのもありますが、この翻訳、日本においては翻訳というよりも現代語訳ということになるかと思いますし、また海外の本についても翻訳が現在出版社によってどんどんより分かりやすい翻訳になって、また活字も読みやすい本になったりというふうに取組が進んでいると思います。
私は個人的には、中学時代は非常に環境に恵まれまして、いい先生にも恵まれまして、こうした世界の名作等をしっかり読むようにと何度も指導を受けました。一生懸命苦労しながら、初めは全然楽しくなかったんですが、頑張って読むうちにその楽しさとか、すばらしさを体感できまして、そのお陰で私自身、今自分自身の人格の形成の基礎になったと考えております。これは嘘ではないです、本当なんです。
それで、お伺いしたいのは、私自身感じたのは、まず世界の名作とか、日本の名作は、字が小さかったり、翻訳が難しかったりして、非常に苦労した経験があります。なので、今の子どもたち、生徒たちにはできればそういったところも、ある意味大事ではあるんですけれども、もっとよりよく翻訳されたもの、また読みやすくなったもの、そういうのが今どんどん出版されています。学校図書館、また区立の図書館もそうなんですが、どんどん入替えというか、追加というかどうなのか分かりませんが、皆さんが手にしたものがそういった読みやすいものになっていれば、子どもたち、生徒たちが、そうした名作に親しみやすくなるし、またそういった取組も、そういった特集も組んでもいいのではないかというふうに考えます。そうした、現代語訳になっているような世界の名作とか、そういったものはどういうふうに図書館に追加されたり計画されたりしているのか、そこをお伺いしたいと思います。

◯内藤真砂中央図書館長 通常の出版されているものの類い、大体どういったものが出版されているかというのは、図書館のほうでも把握しておりまして、例えばその中に世界の名作の現代語訳であるとか、それをもうちょっと読み砕いたもの、あるいは簡素な形にしてより分かりやすくしたものなど、いろんな種類のものが現在出版されていると思います。
確かに、昔のそういった訳したものというのは、非常に読みにくいものもありますので、こういったものについてはやはりなるべく新しく、そして子どもたちにとってより分かりやすい内容のものを導入していくべきものというふうに考えております。そのたくさんの出版の中から、我々の中でもこういったものを入れていったほうがいいんじゃないかと、選書の会議、そういったものを実施しまして、必要な量を入れていきたいと。また、学校図書館のほうの選書につきましても、学校図書館司書のほうでそういったものを見ていますので、その内容を各学校の図書担当の教諭と協議しながら、そういったものも必要な一定量導入していくというふうな流れになっているかと考えております。

◯宮本委員 ありがとうございます。
世界の名作、不変であるがゆえに名作と言われておりまして、子どもたちにとっては本当にその人格形成にいい影響を及ぼしていくものと考えますので、是非より新しい翻訳本が子どもたちの手に届くように、取組を検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。

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引き続き、児童・生徒の豊かな読書活動の推進にしっかりとりくんで参ります。

(おわり)

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