こんにちは。宮本伸一です。
今回は、区民相談をきっかけにした私の取り組みが、6月に東京都議会で取り上げられ、改善に向け第一歩を歩み出すことができましたので、ご報告させていただきます。
一人のご婦人との出会い
本年(2019年)4月の区議会議員選挙に当選させていただく前の3月、とある平日の夜に私は知人の紹介で、一人のご婦人とお会いしました。
お仕事帰りでお疲れではないかと案じておりましたが、ご婦人は丁重に私を迎えてくださいました。
お話をお伺いすると、そのご婦人は10年前に発症した指定難病と戦っているとのこと。
その一方で、フルタイムで働きながら、2人のお子様を育てられておりました。
気丈に振る舞われている姿からは想像できないほど、実は、その症状は非常に重く、健常者の何倍もの体力を消耗するとのことでした。
小さなペンすらも持てなくなることが毎日だといいます。
そのご婦人が悩んでおられたのが、指定難病患者への特定医療費助成対象者に交付される「受給者証」についてでした。
現在、健康保険証などはカード型になり、簡単に持ち運べます。
ところが、この受給者証はA5判のため(これを更に広げるとA4の5枚綴りになる)、持ち運びに負担があるとご婦人は語ります。
難病の症状が出た際には、この大きさでさえ重く感じ、さらに通院する折には、それを入れるカバンも必然的に大きくなるため、その負担もあるとのことでした。
A5判とはいえ紙製です。私は一瞬、どうして負担なのかと思いましたが、そのわけを聞いて、健常者には伺い知れない負担と戦っていることが分かり、自身の不明を恥じました。
都議会に届いた文京区民の「一人の声」
そしてご婦人は、折りたたみ式の小さな受給者証が神奈川県で使用されていることを教えてくださいました。(添付写真)
さっそく私は、公明党の高木美智代衆議院議員に相談しました。
すると、受給者証のデザインは自治体に任せられているので、都議会議員に相談したらどうかとアドバイスをいただきました。
そこで私が、公明党の長橋桂一都議会議員に相談すると、長橋都議は、すぐさま都庁の担当部署に確認、調査を進めてくださいました。
その後、しばらくして、長橋都議から連絡をいただきました。
それはなんと、6月の都議会定例会において、受給者証のサイズ改善に関する提案を、公明党・古城将夫都議の一般質問に入れることとなったとの知らせでした。
そして行われた一般質問。
「難病患者や家族を支援する医療費助成の趣旨に鑑み、特定医療費受給者証を持ち運びやすいサイズで発行し、併せて折りたためるようにするなどして自己負担上限額管理票を付随させる工夫を施すべき」
との公明党都議の指摘に対して、東京都の福祉保健局長からは、
「患者のニーズや指定医療機関の意向も踏まえ、御指摘の課題を含め、検討を行っていく」
との前向きな検討を約する答弁を引き出すことができました。
苦しみを同じく
「小さな声を、聴く力」とは公明党のキャッチフレーズですが、今回のことを通して、公明党の都議会議員や国会議員が、本当に「一人の困っている人のために全力を尽くそうとしている」ことを、当事者の一人として実感させていただきました。
そしてまた、苦しむ人に、私自身も苦しみを同じくして寄り添い抜く区議会議員でありたいとの思いを、ますます深くした次第です。
受給者証のサイズ改善を実現させるべく、今後も粘り強く働きかけてまいります。