こんにちは。
宮本伸一です。
昨日2月20日、Jアラート(全国瞬時警報システム)の試験放送が、文京区の防災行政無線を使用して行われました。
午前11時からの放送でしたが、皆さん、聞こえましたか?
この防災行政無線が「聞こえない」「聞こえづらい」とのお声を、これまで多くの方から頂戴してきました。
そこで昨日、その「聞こえ具合調査」を、60人の方にご協力いただき、行いました。
結果は次の通りです。
■聞こえ具合調査の結果
【1】よく聞こえ、内容もよく分かった
→3(5%)
【2】やや聞こえづらかったが、なんとか内容は分かった
→5(8%)
【3】放送しているのは分かるが、反響して内容が分からなかった
→6(10%)
【4】放送しているのは分かるが、音が小さくて内容が分からなかった
→9(15%)
【5】まったく聞こえなかった
→37(62%)
内容が分かった方は、わずか8人、全体の13%にすぎません。
52人、全体の87%の方は、内容が分かりませんでした。
特に、62%の方が「まったく聞こえなかった」のは、驚きの結果でした。
これは、放送されることを事前に知った上で、意識して聞いた結果です。
いつ何時、放送されるか分からなければ、内容を聞き取るのは、さらに難しくなるはずです。
多くの方々から不安のお声を伺うのも、もっともだと納得しました。
■区民の命にかかわる問題
防災無線では、緊急地震速報や気象関連の特別警報情報、弾道ミサイル情報、航空攻撃情報、ゲリラ・特殊部隊攻撃情報、大規模テロ情報などが放送されます。
区民の命にかかわる問題です。「聞こえなかった」「分からなかった」では済まされません。
9割近い方々に内容が伝わらず、6割以上の方々には聞こえすらしないのでは、意味がありません。
今は、大通りを中心にマンションが増え、路地を一歩入ると、音が届きにくくなっています。
また、マンションは防音ガラスを使用している場合も多く、窓を閉めて、さらに生活音もあれば、外からの音は聞こえません。
仮に窓が開いていても、マンションで反響して、聞き取れなくなります。
ご高齢の方であれば、なおのことだと思います。
■防災力格差の解消を
私は、防災行政無線の内容をメールやSNSでも配信し、いつでも、どこでも、大事な緊急情報がキャッチできるようにすべきだと思います。
また、携帯電話などをお持ちでないご高齢の方もおられます。
そうした方々には、防災ラジオの無償貸与を提案したいと思います。
防災ラジオは、ふだんは通常のラジオとして使用でき、もし災害などが起こった場合には、警告音と共に、強制的に番組に割り込んで、緊急情報を知らせるものです。
今回、行った調査は、文京区の限られた地域が対象です。
また、雨天であれば、風雨によって、さらに聞こえづらくなることも予想されます。
改善の必要性を検討するにあたり、文京区として、まずは防災行政無線の実態調査を、全区的に実施してもらいたいと思います。
私は、地域の「防災力格差」を解消するために、全力で取り組んでまいります。